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2015年6月20日土曜日

「幻想耽美-現在進行形のジャパニーズエロチシズム-」(Bunkamura ギャラリー)に行ってきた(2015年6月18日)-現代日本の耽美派アーティストたちの作品を楽しむ

(清水真理 「禁断の果実」 2012年 40cm 案内ハガキより)

「幻想耽美-現在進行形のジャパニーズエロチシズム-」というタイトルの展覧会が東京・渋谷の Bunkamura 1階のギャラリーで開催されている(2015年6月17~6月28日)。

現代日本の耽美派アーティストたちによる、二次元(=絵画)作品と三次元(=立体)作品の展示販売会である。幻想絵画や球体関節人形、そして不可思議ながらその妖しい美に魅了されるオブジェの数々。オープンスペースのギャラリーなので立ち寄りやすい。作品を一点一点じっくり見ることができる。入場無料。

展覧会の紹介文が、あまりにもよく練りに練って書かれているので、そのまま紹介しておきたい。

耽美主義とは、表現されている事象の思想や善悪を問うことではなく、その美的享受及び形態のみに最上の価値を置く、19世紀後半ヨーロッパに広まった芸術思潮です。オスカー・ワイルドや江戸川乱歩、夢野久作、澁澤龍彦などに象徴される異端や幻想的な表現は、進歩的なアンチテーゼを醸し出してきました。耽美主義は、エロス(性)とタナトス(死)の両義性を主軸とした古代ギリシャより現代に至るまで、表現者の普遍的なテーマでもありました。  

日本でも平安時代より民間で定着していたお伽草子や怪談などが親しまれており、世界にも類例のない独自の表現世界が確立されました。画壇を中心とした保守的な作風が主流を占めていた時代に挑発的な表現で時代に風穴を開け、時代を切り開いた日本のルネサンスであり、アングラ演劇やサブカルチャー、現代のクールジャパンに至るまで影響をもたらしています。

本展ではその系譜を継承する次世代の36人の作家たちによる絵画・イラスト・人形作品など展覧販売します。刺激的な表現と陶酔を誘う根源的な美。日本の土壌から生まれた36作家による魅惑的な幻想耽美の世界に是非お立ち寄りください。

耽美主義、あるいは耽美派芸術は、正統な美術史では取り上げられない、限りなく異端ともいうべき分野である。だが、わたしはオスカー・ワイルドやビアズレーを知った高校時代から、限りなく魅了されてきた。自分の趣味に忠実に従えばそうなるのである。だから、なぜ耽美派につらなるアーティストたちが美術史に登場しないのか、ふしぎに思うとともに、じつに残念に思ってきたのである。

出品作家は以下のとおりである。

<平面>
東學、大友暢子、佳嶋、金子國義、黒木こずゑ、桑原聖美、沙村広明、須川まきこ、空山基、多賀新、たま、成田朱希、根橋洋一、長谷川友美、林アサコ、林由紀子、林良文、古川沙織、町野好昭、丸尾末広、森口裕二、山本タカト、山本じん、吉田光彦
<立体>
上野シゲユキ、オカムラノリコ、恋月姫、甲秀樹、清水真理、神宮字光、Dollhouse Noah、中嶋清八、衣(hatori)、三浦悦子、森馨、矢沢俊吾

このなかには金子國義のような超有名なアーティストもいれば、その世界でしか知られていない人もいる。もちろん、わたしもすべての名前を知っているわけではない。

前期の「紹介文」には、「日本でも平安時代より民間で定着していたお伽草子や怪談などが親しまれており、世界にも類例のない独自の表現世界が確立」とあるが、「ポジとしての西欧近代化」を選択した近代日本において、西欧文明の知られざるネガの部分と、日本的美意識がシンクロして合体して生まれたのが、日本の耽美派アーティストたちによる作品だといっていいかもしれない。

その意味では、出展作品のなかに、日本的なテーマを前面に打ち出した丸尾末広や山本タカトのものがあるのはファンとしてはうれしい。かれらの作品のなかに、先人たちの軌跡を読みとるのも一興というべきか。

展示販売会なので、販売価格や売約情報から美術とおカネの関係を知ることができるのも、美術展とは違った楽しみがある。出品作品はいずれも高額だが、美術品の価格は、需給関係というマーケットメカニズムだけで決まるわけではないからだ。

二次元の複製によって楽しむのがもっぱらのわたしのような者にとっては、たまに実物を見るのは楽しみである。とくに三次元の立体は、実物にまさるものはない。三次元を二次元で表現することは、じつに困難であるためだ。





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・・ポジとしての西欧近代化から見えなくなっていたネガの部分

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(2012年7月3日発売の拙著です)










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