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2013年8月3日土曜日

映画 『ノーコメント by ゲンスブール』(2011年、フランス)をみてきた-ゲンズブールの一生と全体像をみずからが語った記録映画



映画 『ノーコメント by ゲンスブール』(2011年、フランス)をみてきた。セルジュ・ゲンズブールが自らを語ったドキュメントフィルムを編集した記録映画である。

特別ロードショーとして上映していた bunkamura ル・シネマの映画内容紹介文を掲載しておこう。

GAINSBOURG BY GAINSBOURG: AN INTIMATE SELF-PORTRAIT
© Zeta Productions/ARTE France Cinéma/Ina/2011

"愛されたくないが愛されたい。そう、それが私なのだ。"
作詞作曲家/シンガー/画家/映画監督/小説家/カメラマン、と多彩な顔を持ち異彩を放った才人セルジュ・ゲンスブール(1928/4/2-1991/3/2)。没後20年を過ぎてもなお、多くの人々を魅了する。今作は、ゲンスブールがテレビやラジオなどで語った発言から未発表のコメントなど、20代から60代まで40年に及ぶ期間のゲンスブールが自身の内面を語った録音テープを元に構成された決定版ドキュメンタリーだ。ブリジット・バルドー、ジェーン・バーキンをはじめ、愛娘シャルロット、バンブー、アンナ・カリーナ、ジュリエット・グレコ、ヴァネッサ・パラディといった女性たちの映像も彩りを添えている。監督は、旧ソ連のトランペッター、エディ・ロズナーについてのドキュメンタリーでエミー賞を受賞したピエール=アンリ・サルファティ。

セルジュ・ゲーンズブールは永遠の不良中年いま風にいえば「ちょいワルおやじ」を絵に描いたような存在だ。亡くなってからすでに22年たつが、いま若い人のあいだで人気が高まってきているという。反体制的な言辞を吐いてきたが、フランスの音楽産業のインサイダーであり、数々のヒットを飛ばし、多くの女性歌手をプロデュースしてきた。

(「ゲンズブールと女たち」というCDのジャケット)


セルジュ・ゲンズブールといったら、なんといってもジェーン・バーキンの名前が想起される。ロシア系ユダヤ人のセルジュと英国人のジェーンのカップル。フランスでもパリならではの組み合わせだ。

ひっきりになしにタバコを吸うセルジュ・ゲンズブールだが、タバコには寛容なヨーロッパも現在では禁煙エリアが増大しておりゲンズブールのようなアーチスト系の人間には生きづらい世界となっている。その意味では1991年に亡くなったのは幸せなことかもしれない。

セルジュとはロシア語ならセルゲイのこと、ロシア系ユダヤ人である。父親はパリのダンスホールでピアノ弾いていた。母親はスラブ系。現在はウクライナ領の黒海沿岸の都市オデッサにルーツがあるようだ。おなじくユダヤ系のセルゲイ・エイゼンシュテイン監督による『船艦ポチョムキン』の舞台である。

本名はリュシアン・ギンズブルグ。スラブ系を強調するためにセルジュという芸名にしたらしい。ギンズブルグはフランス風にゲンズブールに変えた。

イタリアには女流作家のナタリア・ギンズブルクとその息子で歴史家のカルロ・ギンズブルク、アメリカにはビートニク詩人のアレン・ギンズバーグという有名人があいるがいずれもユダヤ系だ。

ギンズブルグ(Ginsburg)はロシア系ユダヤ人にはきわめて多い名字である。ペテルブルクの富裕な銀行家にあやかってその名字にしたユダヤ系の人が多いらしいと B.C.Kaganoff の A Dictionary of Jewish Names and Their History にはある。ドイツのバイエルン州の都市名からきているようだが、直接は関係ないようだ。

1928年フランスに生まれたユダヤ人の運命についてはあえて語るまでもないが、ドイツに占領されたフランスではユダヤ人に「黄色い星」を衣服に縫い付けることが強要されたことは、彼自身が子ども時代の回想のなかで語っているとおりだ。

絵に描いたような鉤鼻、ステレオタイプのユダヤ人像そのものである。中年になってからは味のある個性的な顔立ちになったが、若い頃は正直いって醜男であったことは否定できまい。


独自世界を形成していたエンジニアで作家のボリス・ヴィアンのシャンソンと出会って音楽の世界で生きていくことを決意する。ボリス・ヴィアンが死ぬ3カ月前のことであったが、その影響が大きなものであったことはボリス・ヴィアン好きにとってはうれしいことだ。ボリスもまたロシア風だが、これは父親がつけた名前らしい。

セルジュ・ギンズブールほどフランス的な人もいないだろう。徹底した個人主義者で反体制派、そしてインテリでサブカルチャー。ある種の日本人のイメージのなかにあるフランスを体現したオトコであった。

1968年の「5月革命」のさなかのパリで、極右の妨害にあってジャマイカのレゲエ歌手たちが出演を尻ごみしているなかでゲンズブールがフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」をアカペラで歌いあげるシーンは必見だ。極右も黙らせてしまったというこのパフォーマンスは、じつに雄々しく、あまりにもカッコよすぎる。

セルジュ・ゲンズブールというと、みずから作詞作曲しジェーン・バーキンとデュエットした「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」("Je t'aime … moi non plus" 英語だと "I love you… me neither"という意味) が有名だが、そういったセクシーでワイセツすれすれのイメージだけで理解していてはじつにもったいない。

セルジュ・ゲンズブールというオトコの全体像を自らの語りで描いたこの伝記映画は、個人史でありフランス現代史そのものでもある。見る価値のある映画だ。





<関連サイト>

『ノーコメント by ゲンスブール』 公式サイト
8月3日からアップリンクにて上映

Jane Birkin et Serge Gainsbourg - Je T'aime,...Moi Non Plus(「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ)

Serge Gainsbourg - La Javanaise Live au Zénith (1988) (この映画のなかでも何度も流れる「ラ・ジャヴァネーズ」)


<ブログ内関連記事>


・・ジェーン・バーキンが自ら作詞し歌う "Aung San Suu Kyi" は YouTube にて視聴できます。http://www.youtube.com/watch?v=xeP-PkEcf-g








(2012年7月3日発売の拙著です)





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