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2012年6月3日日曜日

「コンパニオン・プランツ」のすすめ-『Soil Mates』 という家庭園芸書の絵本を紹介


さいきん、TV番組の料理関係でよく目にするのが、食材にこだわりをもつ、フランス料理店やイタリア料理店のオーナーシェフを取り上げた番組ですが、かれらが生産農家を訪れて食材を吟味するシーンは、かなりなじみあるものとなっているのではないかと思います。

できあがった料理だけでなく、そしてまた料理をつくるプロセスだけでなく、食材にまでこだわりをもち、生産者とともにいいものをつくりあげていこうという姿勢、これはその人の料理を食べるわkではなくても、心地いいものがあります。

そんななかでも、さらにこだわりを示すオーナーシェフがいるもので、畑では絶対に雑草を抜かない、しかも同じ畑でさまざまな種類の野菜や果物を混在させて生産している農家をひいきにしている人もいます。

いかに雑草を抜くか、手がかかるので農薬で雑草を駆除するかという発想の農家が大半を占めるなか、あえて雑草を抜かずにそのままにしているのはなぜか? また、さまざまな種類をあえて混在させるのはなぜか?

その答えが、コンパニオン・プランツ(companion plants)という考えにあります。直訳すると、「友だち植物」とでもなるのでしょうか、ともに近くで育つことで相性のいい植物の組み合わせということです。

あえて雑草を抜かずにそのままにしているのもまた、この考えに基づいています。

数年前に大きな話題となった、『奇跡のリンゴ-「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録-』(石川拓治、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班=監修、幻冬舎、2008)で取り上げられている青森県のリンゴ農家である木村秋則さんもその一人ですね。

「コンパニオン・プランツ」というコトバを知ったのは、昨年にはじめて有吉佐和子の『複合汚染』(1975年)を文庫版で読んだときのことです。いわゆる「有機農業」の実践を取材した記録であるが、20ページ以上にわたって詳細に取り上げられています。書評 『複合汚染』(有吉佐和子、新潮文庫、1979、初版1975年)参照。

有吉佐和子が取材した農場は、埼玉県のある篤農家のもののほか、ある特定の宗教団体のものであすが、そういった宗教思想抜きでも、また農家ではなくても、「コンパニオン・プランツ」が重要な考えであることは知っておきたいものです。

「コンパニオン・プランツ」(companion plants)というキーワードをタグにして、ネット書店の amazon で検索してみたところ、日本語で「コンパニオン・プランツ」を含んだ書籍はありませんが、英語では companion plants 関連の本が見つかりました。

今回とりあげた、『Soil Mates: Companion Plants for Your Vegetable Garden』(Sara Alway, Quirk Books, 2010)もその一冊です。手頃な価格で、イラスト入りの絵本のような実用書です。『ソイル・メイツ-野菜畑のためのコンパニオン・プランツ』という日本語に訳せるでしょうか。アメリカのフィラデルフィアで出版された本です。

"Soil Mates" は、いうまでもなく 永遠のパートナーを意味する"Soul Mates" に引っかけたタイトルでしょうが、この本では、もっとも相性のいいコンパニオン・プランツの組み合わせ20組を取り上げて、くわしく紹介しています。soil とは土や土壌のことです。




いちばん最初に取り上げられているのが、トマトとバジルの組み合わせ(上掲の図)。この組み合わせは、イタリア料理のパスタの材料でもありますが、食材としてつかわれる前の状態ですら、きわめて相性のいいコンパニオン・プランツであることがわかります。

「食べ合わせ」がいいだけでなく、「育て合わせ」もいいのだ、と。

とはいえ、バジルなどのハーブは家庭でも簡単に栽培できますが、トマトの栽培はちょっと本格的な取り組みが必要ですので、シロウトがプランターでもできる例を一つ取り上げておきましょう。


ナス(eggplant)とマリーゴールドの組み合わせです(上掲の図)。ナスは苗を買って植えておくだけで、つぎからつぎへとどんどん実がなってきますし、マリーゴールドもとくに手のかからないでキレイな花を咲かせる植物ですので、色合いからいっても、よい組み合わせになるかもしれません。

この本では、このほか 18組 が紹介されています。なかにはアメリカではふつうであっても、日本ではあまり栽培されていない植物もありますが、実際に試してみる価値はありそうです。

「コンパニオン・プランツ」、ぜひ実際に自分で取り組んでみませんか?




<関連サイト>

Soil Mate (facebookページ 英語)

(2015年3月6日 項目新設)



<ブログ内関連記事>

書評 『複合汚染』(有吉佐和子、新潮文庫、1979、初版1975年)
・・コンパニオン・プランツということは、この本ではじめて知って新鮮な印象をもった。文庫版の P.341~364 に記載されているので、ご関心のある方はぜひご覧になっていただきたい

書評 『土の科学-いのちを育むパワーの秘密-』(久馬一剛、PHPサイエンス・ワールド新書、2010)-「土からものを考える視点」に貫かれた本

「生命と食」という切り口から、ルドルフ・シュタイナーについて考えてみる
・・「シュタイナー農法」について触れている

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