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2018年4月20日金曜日

書評 『ブンヤ暮らし三十六年-回想の朝日新聞-』(永栄潔、新潮文庫、2018)-こんなまっとうな記者が朝日新聞にはいたのか!


 『ブンヤ暮らし三十六年-回想の朝日新聞-』(永栄潔、新潮文庫、2018)を読んだ。  

初版の単行本は2015年に草思社から出ている。「面白いから読め、読め」と強く薦められながらも、とくに食指が動かないのでスルーし続けていたのだが、文庫になったのを機会に読んでみることにした。3年で文庫化されるということは、それほど面白いということなのだろうな、と。

 内容は、1947年生まれで、大学卒業後の1971年に朝日新聞社に入社し、36年間の職業人生をまっとうした、まっとうな新聞記者による「徒然草」的な回想録である。朝日新聞にも、こんなまともな人がいたのか、というのは驚きだ。

最近ではもう使わないが、むかしはやや蔑称的なニュアンスで「ブンヤ」という表現が使われていた。新聞屋を略してブンヤ。著者が使うのは、もちろん自嘲的なニュアンスを込めてのことだろう。「ジャーナリスト」などど格好つけない点は、大いに共感できる。 

文庫本で400ページ以上もあるのでけっこう長いのだが、著者が直接かかかわった具体的なエピソードが面白い中心になるのは1980年代の経済関連なので、その当時を駆け出しのビジネスマンとして過ごしたわたしには、なつかしい回想の数々でもある。 

一般紙の経済記者というのは、経済専業の日本経済新聞の専門記者とは違う視野と問題関心から取材にあたっているからだろう。そもそも一般紙の経済記事はあまり読まれていないようで、いかに一般読者に経済記事を読ませるかの工夫が求められるのである。 

著者によれば、朝日新聞が偏向していったのは1970年代以降のことのようだが、大企業組織のもつ異常な行状が具体的なエピソードによってさまざまな角度から点描されており、組織というものを内側から見る面白さがある。 

空気を読まない、忖度しない。この記者の自然体の構えというか、生き方というか、もって生まれた性格というか、それらが「一般人の常識」という視点とあいまって異常な組織の悪弊に染まったり、流されたりすることなく職業人として生き抜くことができたようだ。 朝日新聞にもこんな記者がいたのである。

この本のなかで、著者は一貫して自分のことを「不肖」と自称している。不肖というとわたしなど戦場カメラマンで文筆家の「不肖宮嶋」のことを連想するが(笑)、この点においても、著者はおよそ左派リベラル傾向の朝日新聞的な人ではなかったようだ。「不肖」という表現は、著者の周囲では不評らしい(笑) 

著者は2007年で定年退職しているので、ここに書かれた話はみな昔の話なのであるが、なかには左傾化した韓国を予見していたかのような、現在を考える際のヒントになるような話も多々ある。 
  
どんな組織でも、組織とはすこし距離を置いている人はいるものだ。読んでいて、なんだか組織人時代の自分自身のことであるような気がした。






著者プロフィール   

永栄潔(ながえ・きよし)
1947(昭和22)年生れ。慶應義塾大学経済学部卒業。1971年朝日新聞社入社。富山支局、大津支局、大阪経済部、東京経済部を経て、『週刊朝日』『月刊Asahi』『論座』各副編集長、出版局編集委員、『AERA』スタッフライター、出版企画室マネジャー、『大学ランキング』『週刊20世紀』各編集長を務め、オピニオン編集部などに在籍。『ブンヤ暮らし三十六年:回想の朝日新聞』で第14回新潮ドキュメント賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


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味噌を肴に酒を飲む
・・『徒然草』第二百十五段





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