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2017年10月21日土曜日

「槌と鎌」のシンボルマークに注目せよ!-これが「中国共産党」の本質だ

(中国共産党の「槌と鎌」のシンボルマーク)

2017年10月18日から24日までの7日間の予定で、5年に1回の「中国共産党大会」が北京で開催されている。1921年に上海で共産党が結成されてから19回目の党大会となる。

「中国共産党大会」は、略して「党大会」ともいうが、正式名称は「中国共産党全国代表大会」という。中共の最高機関である。中国は実質的に共産党の一党独裁なので、「中国共産党大会」が最高指導機関となる。

「中国共産党大会」で決定されることは、重大問題の討論と決議、党規約の修正、中央委員会、中央紀律検査委員会メンバーの選挙である。習近平の今後の5年間の統治がいかなるものになるか、全世界が注目している。

(最高指導者の習近平を真ん中にした集合写真 ネットより)

だが、ここで注目して欲しいのは会議の内容だけではない。最高指導者の習近平を真ん中にした集合写真の背後にあるゴールドの「槌(つち)と鎌」のマークだ。このマークに見覚えがないだろうか?

冷戦構造崩壊からすでに20年が過ぎたいまとなっては記憶にないかもしれないが(・・あるいはまだ生まれてない?)、これこそ「ソビエト共産党」のシンボルマークであった。ソ連国旗の左上にあるのが「槌と鎌」のシンボルマーク(下の画像を参照)。

「槌と鎌」は、それぞれ「槌(つち)」(=ハンマー)で労働者を、「鎌」で農民をシンボライズしている。英語では Hammer and Sickle (ハマー・アンド・シックル)という。

(ソ連国旗)

労働者が革命の主体になるとしたのは西欧流のマルクス主義であったが、革命はことごとく失敗に終わっている。本家本元の西欧は資本主義化の進んだ先進国であったにもかかわらず、理論どおりの共産主義革命は成功しなかったのだ。

ところが、遅れて資本主義化が始まったロシアの現実を熟知していたレーニンは、労働者だけでなく農民もまた革命の担い手であるとした。革命当時のロシアは、圧倒的多数を占めていたのは労働者ではなく農民であった。

2017年は「ロシア革命」から100年となる年だが、革命後のソ連初期には「ソビエト労農政府」と呼ばれていたことを想起したいものである。

(「槌と鎌」は英語で 「Hammer and Sickle」)

現在の中国は共産党の一党支配であるが、江沢民が企業家の入党を認めるなど、実質的に資本主義化しているというのが日本人、とくに日本人ビジネスパーソンの一般的な理解だろう。

だが、中国共産党による一党独裁の状況に変化はなく、習近平の独裁権力強化とともに、かえって中国共産党の共産党色が前面に打ち出されてきているのが現状なのだ。

習近平は、「建国100年となる2049年までに社会主義の現代的教国を築く」と演説している。1949年の建国、すなわち中国大陸の制覇から2049年までの100年。いわゆる「100年マラソン」である。

(NHkのニュース報道よいキャプチャ)

国内の統制を強化して自由を抑圧し、汚職退治に精を出し、ビジネス活動にも制限を加えると見られている習近平独裁化の行き着く先は、旧ソ連のスターリン型の恐怖政治かもしれない、という説を主張する者もいる。

自由を抑圧するシンボルとして「見える化」されているのが「槌と鎌」。中国共産党は、その本質はいささかも変化はない。そもそも、共産主義であろうがなかろうが、中国やロシアは「東洋的専制主義」だということは「常識」とすべきだろう。いや、そういう体質だからこそ、ソ連や中共の共産主義化が専制主義的になったのだ。

見よ、中国共産党の本質を! 中国共産党は、けっして「赤」から「緑」に変わることなどあり得ないということを肝に銘じなくてはならないのだ。






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