「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2024 禁無断転載!



2015年12月3日木曜日

「ワイン展-ぶどうから生まれた奇跡-」(国立科学博物館にいってきた(2015年12月2日)-ワインの全体像を知る「博物誌」


国立科学博物館で開催中の「ワイン展-ぶどうから生まれた奇跡-」にいってきた(2015年12月2日)。日本でもワインが日常化したいま、ワインの全体像を知るためには格好の企画展といえるだろう。

この企画展は、国立科学博物館での開催ということに意味がある。ワインの文化や歴史だけでなく、ブドウの栽培やワイン醸造といった面まで含めたものだからだ。いわば「ワインの博物誌」的な展示時内容となっている。

会場構成は三部構成である。「Zone 01 ワイナリーに行ってみよう」、「Zone 02 ワインをもっと楽しむ」、「Zone 03 ワインの歴史」である。

まずは、原料としてのブドウとその栽培から始まる。博物館の内部でワイナリーを体験してみるコーナーでは、ワインづくりの各プロセスを知る。ブドウを破砕するブドウ踏みの体験コーナー(・・ただしゴム製のブドウ)、ブドウ果汁を発酵させるための酵母についてなど、ワイン醸造にかかわる自然科学的なアプローチが興味深い。

(ブドウ踏みの体験コーナーにて 足は筆者)

ワインの歴史コーナーでは、コーカサス地方で誕生したワインが、西は地中海世界を中心に拡がり、東へはシルクロードをつうじて拡がったことが示される。

古代ギリシアの壷絵やオリエントの酒盃、シルクロードを経由しての東洋への普及などに関する展示は興味深いが、ワインを飲んでいるシーンが描かれている絵画作品の展示などがあってもよかったのではないかな、と思う。美術館とのコラボである。

ワインを楽しむコーナーでは、ワインの香りを構成するさまざまな香りを成分ごとに嗅ぐことのできるコーナーなど五感をつうじた体験ができるようになっている。

(ポスター裏面の会場案内図)

ただ、じっさいにワイナリーを訪問し、醸造プロセスを見学した経験のある人にとっては物足りないのではないかな、と思う。五感をつうじた体験を目指しているのだが、子どもも入場可能な博物館である以上、アルコール臭があってはまずいだろうし、ワイナリー内にあわせた室内気温設定も難しいだろうから。

さらにいえば、「パンとぶどう酒」を重視するキリスト教についてのくわしい解説がほしかったところだ。キリスト教とワイン、とくに赤ワインは、切っても切り離せない関係にあるからだ。

企画展としてなかなか工夫されていると思うが、こういう展示は企業博物館の常設展示のほうがふさわしいのではないかな、という気もする。

とはいえ、会場で販売している「ワイン展公式ガイドブック」は、展示内容を縦長のおしゃれな装丁のガイドブックにまとめたものでよくできている。このガイドブック(1500円)は、「ワインの博物誌」として購入しておくとよいと思う。


わたしとワイン(つけたし)

生まれていちばん最初に飲んだのは、「ワイン展」にポスターが展示されていたが、かつての日本人の多くがそうであったように、子どもの頃クリスマスの日に家族で飲んだ「赤玉ポートワイン」である。

それからしばらくは飲んでいなかったが、社会人になってから、1980年代後半から本格的に飲むようになった。

社会人になってから入った会社で販売実習があったとき、百貨店の地下食品売り場(・・いまっではデパ地下という)のワイン売り場に配属となったわたしは、1週間の研修が終わる際にベテラン販売員さんにワイン入門として1ダース分のワインをセレクトしてもらった。それからわたしのワイン人生が始まる。

その後は、世界各地で生活のなかに溶け込んでいるワインを味わってきたし、ワイナリーもいくつか見学し、試飲も楽しんできた。日本の甲府や小諸だけでなく、カリフォルニアのナパバレー、オーストラリアはシドニー郊外など。とくに、欧州のスロヴェニアでは日本の輸入業者の方と一緒にワイナリーめぐりをしている。

ワインといえば赤と決めている。もともと赤ワインばかり飲んできたのだが、あるとき健康診断結果の説明をする医者から、「善玉コレステロール不足なので、赤ワインを飲んだらよい」と薦められたワインは飲み物であり、クスリでもあるわけだ。まさに、「酒は百薬の長」でありますね。

プリン体を気にしなくてはならないビールよりも、ポリフェノールが豊富な赤ワインのほうがよいのだ。「ワイン展」でも「フレンチ・パラドックス」の説明がボードで掲載されていたが、濃厚な食事を好むフランス人に健康な人が多いのは赤ワインのおかげだというのは、実証されていないとはいえ説得力がある。

最近では、コストパフォーマンスを考えれば、ビールよりも南米のチリ産を中心とした、いわゆる「新世界ワイン」のほうがよい。円安であるのにもかかわらず、つまり安くてうまいワインが日本でもおおいに普及している。家飲みワインは格好つける必要はないので、「ハウスワイン」とすればよい。

もちろん、ワイン以外の酒も飲みますよ。かつてに比べたら、飲む量は減っているとはいえ。





<関連サイト>

ワイン展-ぶどうから生まれた奇跡-」(国立科学博物館)開催概要


<ブログ内関連記事>

in vino veritas (酒に真理あり)-酒にまつわるブログ記事 <総集編>
・・ラテン語の vino は酒のこと。もちろんワインをさしている


ワインと、その蒸留酒であるブランデー

書評 『富の王国 ロスチャイルド』(池内 紀、東洋経済新報社、2008)-エッセイストでドイツ文学者による『物語 ロスチャイルド家の歴史』
・・オーパスワン(Opus One)などロスチャイルド家とワインの深い関係

西川恵の「饗宴外交」三部作を読む-国際政治と飲食の密接な関係。「ワインと料理で世界はまわる」!

書評 『ボルドー・バブル崩壊-高騰する「液体資産」の行方-』 (山本明彦、講談社+α新書、2009)-ボルドー・ワインにみる世界経済のいま

映画 『大統領の料理人』(フランス、2012)をみてきた-ミッテラン大統領のプライベート・シェフになったのは女性料理人

『イスラエルのハイテクベンチャーから学ぶ会』」に参加-まずはビジネスと食事から関心をもつのがイスラエルを知る近道であろう
・・イスラエル料理とイスラエルワイン

ブランデーで有名なアルメニアはコーカサスのキリスト教国-「2014年ソチ冬季オリンピック」を機会に知っておこう!

作家・陳舜臣はペルシアの詩人オマル・ハイヤームの『ルバイヤート』の翻訳者でもあった-追悼 陳舜臣さん
・・酒を歌ったペルシアの詩人ハイヤームが飲んでいたのはワインである





(2012年7月3日発売の拙著です)







Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!



end