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2013年2月1日金曜日

書評 『医者に殺されない47の心得-医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法-』(近藤 誠、アスコム、2012)-つまるところ自分が好きなように生きるのがいちばんいいということだ


『患者よ、がんと闘うな』などの著書で有名な近藤誠医師による最新刊が 『医者に殺されない47の心得-医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法』(アスコム、2012)です。アマゾンその他のネット書店では在庫切れになっているくらい売れているようですね。

近藤誠氏の名前は知ってましたが、身内にガン患者のいないわたしには関係なかろうということで著書を手にとったことはありませんでしたが、今回読んでみる気になったのはタイトルが刺激的であるだけでなく、詳細なインタビュー記事をオンラインマガジンで読んだからです。

「百害あって一利なしの人間ドック、健診はおやめなさい-医学界の“異端児”が警告する日本の問題点」(JBPress 2013年1月19日)。日本の医療界が患者本位ではないことに異議を唱え、実践の場で戦い続けた近藤医師の肉声を聞くことのでできる好記事です。長いが読む価値のあるインタビュー記事だと思います。

近藤誠氏の肩書は慶應義塾大学医学部放射線科講師ですが、これは人生のある時期に教授への出世の道よりも、患者本位の医療をすすめるための決断をした結果のためのようです。

「患者本位」の発想ができない日本の医療界。いじめでマスコミの話題になっている教育委員会と似たものを感じるのは、わたしだけだろうか。教師のことだけを考えて、生徒の視点がまったく欠けている教育界と同様、医者のことだけが視野にあって患者の視点をまったく欠いた医療界

顧客の立場で考えるということは、ビジネスであれば事業成立のための必要要件なのですが、医療界や教育界は「常識」の通用しない世界であるとしか思われません。もちろん、すべてがそうだとは言いませんし、ビジネス界もまた、理想とは遠い状態ではあることは反省すべきでしょう。

わたしは、会社やめてからはまったく「人間ドック」には行ってませんが、どうやらそれは正解であるようです。そもそも、ほとんど医者にはいかない人間ですが、それでいいのだ、ということが本書でああらに確認されました。精密検査で問題が発見されたことによって精神的なストレスが発生して病気が悪化するのであれば本末転倒としか言いようがありません。

健康診断の際のレントゲン撮影での検査被ばくも無視できないという。原発事故の際も許容量が国際的にみて高い水準に設定されていることが指摘されていましたが、原発推進政策と医療検査もじつは連動しているようなのです。検査被ばくでガンになるのは御免こうむりたいものですね。

また、既得権益を守るために、新しい治療法を拒否する医者が少なくないことが指摘されています。「医は仁術」とは程遠い現実であります。

すべてを「自然治癒力」にゆだねるのは不可能だとしても、最低でもセカンドオピニオンを集めないと危険だなと、あらためて思う次第です。当たり前といえば当たり前なのですが。

むかしにくらべるとだいぶ変わってはきましたが、まだまだ医者と患者とでは、いわゆる「情報の非対称性」の存在のため、患者の立場が弱いのが現実ですね。患者が医者を選ぶ時代になってきて、状況は変わりつつありますが、まだまだという気もします。

つまるところ、自分が好きなように生きるのがいちばんいいということでしょう。自分の命なのですから、生死にかんしてはわがままであることも大事です。そのためには、つよい意思とただしい情報をもつことが大事なことを、あらてめて感じさせてくれます。

自分のアタマで考え、自分で行動する。これはよく生き、よく死ぬために不可欠なマインドセット(心構え)であるのです。





目 次

第60回 菊池寛賞受賞の弁
第1章 どんなときに病院に行くべきか
第2章 患者よ、病気と闘うな
第3章 検診・治療の真っ赤なウソ
第4章 100歳まで元気に生きる「食」の心得
第5章 100歳まで元気に生きる「暮らし」の心得
第6章 死が恐くなくなる老い方
近藤誠のリビングウィル


著者プロフィール

近藤誠(こんどう まこと)
1948年生まれ。1973年、慶應義塾大学医学部卒業。同年、同大学医学部放射線科入局。1979~80年、米国へ留学。1983年より同大学医学部放射線科講師。がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニアとして知られる。患者本位の治療を実現するために、医療の情報公開を積極的にすすめる。著書に『患者よ、がんと闘うな』、『がん放置療法のすすめ』(ともに文藝春秋)ほか多数。乳房温存療法のパイオニアとして、抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性など、がん治療における先駆的な意見を一般の人にもわかりやすく発表し、啓蒙を続けてきた功績をたたえられ、2012年 「第60回 菊池寛賞」を受賞。



<関連サイト>

「百害あって一利なしの人間ドック、健診はおやめなさい-医学界の“異端児”が警告する日本の問題点」(JBPress 2013年1月19日)

CTの被曝量をごぞんじでしょうか? 日本の国民皆保険の弱点は「自由放任主義」 (室井一辰(医療経済ジャーナリスト)、日経ビジネスオンライン、2014年8月8日)
・・「海外では、CT検査の増加とともにガンが増えるという事実が明確になってきている」

『絶対に受けたくない無駄な医療(室井一辰、日経BP社、2014)もおすすめ。CT検査による被曝についても警告している (2014年8月8日 記す)。








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(2012年7月3日発売の拙著です)





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