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2011年4月1日金曜日

エープリル・フール(四月馬鹿)-フールとは道化のこと


 4月1日は、日本では新学期であり、会社では新年度が始まる日となっています。

 一方、4月1日といえば、「エープリル・フール」(四月馬鹿)であることも常識となっていると思います。

 正式には「万愚節」(All Fools' Day)という「エープリル・フール」、この日だけはウソをいっても冗談で済ませてもらえるという一日ですね。

 起源はハッキリしていないようですが、「エープリル・フール」のジョークにかつがれた当人のことを「エープリル・フール」というわけです。

 「万愚節」(All Fools' Day)は、「万聖節」(All Saints' Day)の語呂合わせでしょうか。

 米国でも英国でも、大企業もプレスリリースで遊んだりもしましが、日本であまり大々的に行われないのは、日本企業に遊び心がないからでしょうか? まだまだ本気で怒ってしまう人がいますからね。

 もちろん、今年は「不謹慎」というそしりを受けかねないので、「エープリル・フール」についておおっぴらに語るのは、ためらわれることでしょう。「自粛」という名の「空気」が蔓延(まんえん)していることですし。


フールは道化のことでもある

 ところで、日本では「フール」(fool)を「馬鹿」と訳していますが、「フール」には「道化」(どうけ)という意味があります。道化とは道化師のことですね。「おどける」という日本語の動詞は、「道化する」という意味からきています。

 日本では道化というと、ピエロがまず念頭に浮かぶことでしょう。マクドナルドのドナルド君か、あるいは太宰治的な「生まれてすいません」的なセンチメンタルなピエロ。いずれも赤鼻を強調した、イノセントな存在を強調したものですね。

 ところが、ピエロだけが道化ではありません。西洋文明における道化にはさまざまな種類があります。

 道化というと、私は何よりもまず、冒頭に掲げた「トランプのジョーカー」に描かれたような道化を思い浮かべる(*写真はフリー・ソフトウェア)。ジョーカー(joker)とは、文字通りの意味は「ジョーク」(joke)を言う人のことです。


 あるいは「コート・ジェスター」(宮廷道化師)。ここに掲載したのは映画ポスターで、そのものずばり「コート・ジェスター」(Court Jester)。カラフルな市松模様のつなぎの服を着て、左右色違いのタイツをはいた道化。先端に鈴がついたロバのような長い耳がついた帽子をかぶり、手にはミニチュアの道化の顔がついた錫杖(しゃくじょう)をもつ。

 シェイクスピアの戯曲(=プレイ)には、この手の「コート・ジェスター」がよく登場します。喜劇(コメディ)だけでなく、悲劇(トラジェディ)でもそうですね。

 有名どころでは四大悲劇の一つ『リア王』。国王の庇護のもとにありながら、上下関係にはないという、いわば治外法権の立場にある道化は、国王をときにはからかい、ときには辛辣な表現で言いにくいことも直言もします。

 ナンバー2以下の直属の臣下には絶対にクチに出せないことを、かわりに治外法権の道化が直言するわけです。その意味では、道化はコンサルタントの起源といえるかもしれません。


道化を演じるには知性がいる

 シェイクスピアにでてくるセリフで、私が好きなものにこういうものがあります。
 
This fellow is wise enough to play the fool.
 こいつは、道化を演(や)れるほど賢い。

 出典は、私がシェイクスピアの喜劇のなかではもっとも好きな作品『十二夜』(The Twelfth Night)の第三幕第一場から。『お気に召すまま』(As You Like It)と同じく、男女が取り変わるコメディです。

 シェイクピアなんか実用英語には無関係だとおっしゃる方も、これなら中学校レベルの英語力でも十分に理解できますよね。

それにしても Play the fool という英語表現は面白い。play で定冠詞の the を要求するのは、たいていは楽器だから。たとえば、play the piano や play the violin など。スポーツの場合 play tennis にように the は入りません。となると、fool は楽器のようなものなのでしょうか?

 ところで、コメディというのは、台本を書くのも演じるのも、アタマが悪いとできません。人を笑わせるには知性が必要です。悲劇よりも喜劇のほうが難しいのは、計算どおりに聴衆を笑わすには、徹底的に練られたシナリオと、それを演じるスキルがないとできないからです。

 人の同情をかって、笑いを誘うピエロやチャップリンのような存在もありますが、あまり後味のいいものではないと感じます。そう思うのは私だけではないと思うのですが、いかがでしょうか?

 かつて文化人類学者の山口昌男が『道化の民俗学』(新潮社、1975)をはじめとして、イタリアのコンメッディーア・デラルテに登場する「攻撃的な道化」アルレッキーノ(=英語ではハーレクイン)を精力的に紹介してからすでに35年以上たっていますが、いまだに日本では道化というと、ピエロしか連想されない状況に変化がないのは、私にとっては残念なことです。

 むしろ、ビートたけしや島田紳助なんかが、「攻撃的な道化」としての性格を濃厚にもっているのかもしれません。ボケとツッコミでは後者の役割ですね。絶妙なタイミングとポイントで寸止めする能力。「攻撃的な道化」は、コトバとしては普及していなくても、実体として存在するというわけですね。


 ところで、あなたは「エープリル・フール」に、何かとっておきのネタを用意してますか? 

 ただし、やり過ぎには注意してくださいね。なんせ「自粛」という名の「空気」が充満してますから。ガス抜き程度、にしておきましょう(笑)。





P.S. ご挨拶

 ケン・マネジメント設立から本日で満1年になります。
 今後もよろしくお願いいたします。姉妹編の「佐藤けんいち@ケン・マネジメント代表  公式ブログ」もぜひご覧くださいませ。


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本の紹介 『阿呆船』(ゼバスチャン・ブラント、尾崎盛景訳、現代思潮社、新装版 2002年 原版 1968)
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書評 『自己プロデュース力』(島田紳助、ヨシモトブックス、2009)
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【緊急提言】 「自粛」という名の「空気」を読むのは止めよう。消費にカネを回して「日本復興」への貢献を!(2011年3月25日)

(2014年2月16日、4月8日、2015年10月1日 情報追加)






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