「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

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2009年8月19日水曜日

書評 『インド人大富豪 19の教え』(山椒堂出版、2009)




本田健の『ユダヤ人大富豪の教え-幸せな金持ちになる17の秘訣-』(だいわ文庫、2006 原本2003)、甘粕正の『客家大富豪 18の金言』(講談社、2007)と続いた「大富豪もの」だ、次は世界の三大商業民族とよばれるインド人となるのも当然だろう。

 この二冊が出版された間には4年間がある。次は圧縮して2年、すなわち2009年の出版か。秘訣や教えの数も 17、18と来たから、法則性からいえば次の数字は19だな。「・・の秘訣」、「・・の教え」・・・なーんだ、今回もまた「・・の教え」と来たか。

 な~んちゃて、『インド人大富豪19の教え』なんて本は、実は存在しないのだ(笑)。でも、いかにもありそうなタイトルでしょ?

 本田健の本は、いわゆる自己啓発本で、ユダヤ人大富豪も架空の存在、のようだ。トンデモ本とまではいわないが、昔よくあった「反ユダヤ本」の裏返しといってよいだろう。さすがに小賢しいので、イザヤ・ベンダサン(=山本七平)みたいに、自らユダヤ人を名乗るなんて愚かなことは絶対にしないね。お見事!

 これは amazon の書評をみればよくわかる。賛否両論が並んでいるが、冷静に理知的に対処できる人間と、素直に文字通り受け取って、感動して人にも薦めてしまう「おめでたい人間」の二種類がこの世に存在することがわかる。
 
 いわゆる「ユダヤ本」で読むに値する数少ないビジネス本は、かつてユダヤ人から"銀座のユダヤ人"と命名された藤田田(ふじた・でん)の『ユダヤの商法』(ワニブックス、1972)くらいだろう。これは筋金入りの「商人」が書いたビジネス本である。日本の敗戦後、米国占領軍がらみの商売でのし上がった、東大法学部卒には珍しい金儲けの天才であった。

 マクドナルドのハンバーガー、トイざラス・・と手がけたビジネスはすでに米国で成功したビジネスを日本に導入したもの。抜群の英語力を駆使した「時間差×空間差」商法である。まさに資本主義の原理そのものに忠実であるといえる。直弟子の孫正義は、この手法を忠実になぞって「タイムマシン経営」と命名、成功をおさめてきた。携帯電話事業という"実業"に転身しようとした孫さんも、最近は苦戦しているようだが。

 ちなみに藤田田というのは本名で、キリスト教徒だった母親が、大きくなっても悪いことをしないようにと、息子のクチに十字架を入れて田と名付けたというエピソードがある(出典不明)。

 また息子の一人には元と名付けたが、これはゲンと読ませる。英語にすると Gen Fujita となるので、勝手にみな将軍だと思って尊敬してくれるだろうというのがその心。ウソかホントか知らないが、藤田田自身がそう著書に書いている。


 甘粕正の「客家大富豪」も、実在の人物かどうかは不明、検証のしようがない。満洲がらみというストーリー構成なので、甘粕というのもペンネームなのか、本名なのか?

 株の世界は、いわゆる"チミモーリョーがバッコする(=魑魅魍魎が跋扈する)"世界なので、アウトサイダーには真偽のほどは判定しかねる。昔から「兜町の風雲児」とやらが出現するが、たいていは化けの皮がはがれて消えてゆく。

 客家(ハッカ)は、中国の華人系少数民族で、彼ら自身の伝説では中間の地を追われて、南へ南へと流転を続けた「東洋のユダヤ人」である。中国共産党の鄧小平、台湾の李登輝、シンガポールのリー・クワンユー、タイのタクシン・チナワットなどみな客家である。これは事実である。

 この本のなかで紹介されている「客家の教え」は、きわめて面白くてためになる。せっかくなので紹介しておこう。

 金儲けは人生観、そして処世術そのものであることがわかる。

<客家大富豪18の金言 より抜粋>

1. 運は親切をした相手の背中から来る
2. 許すことを知れば運命は変えられる
3. 退却は重要な才能なり
4. 何を始めるかに最も時間を費やすべし
5. ビジネスには大義名分が必要なり
6. 準備していなかったチャンスはリスク
7. 小さい約束こそが重要なり
8. 家族を蔑ろにする者は成功せず
9. お金に使われず、お金を働かせるべし
10. 50人の仲間が成功の核心となる
11. 金鉱ではスコップを売るべし
12. 安売りには必ず終わりがやってくる
13. 嫉妬は成功の敵、愛嬌は成功の素
14. 物事は因数分解して考えよ
15. 汗ではなく考えることこそが富を生む
16. 笑顔はコストゼロの最良戦略
17. 「ありがとう」は必ず声に出すべし
18. 欲望に忠実になるためにこそ禁欲的に

 さーて、『インド大富豪 19の教え』だ。

 中身はまだない。いやすでに誰か準備中かもしれぬ。「柳の下のドジョウ」は何匹までなら可能なんだろうねえ(笑)
 
 もしほんとうに『インド人大富豪19の教え』がでたら、それこそお笑いだな。

 その次は、『アルメニア人大富豪20の教え』かい? しかしまあこのタイトルじゃ売れそうもないな。アルメニア人商人がユダヤ商人顔負けにしたたかだ、という事実はふつうの日本人は知らないだろうしね。

 それじゃあ、『アラブ人大富豪21の教え』でいってみるか!?

 お粗末でした。






(2012年7月3日発売の拙著です)









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