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2009年7月13日月曜日

書評 『老いる準備-介護すること されること-』(上野千鶴子、朝日文庫、2008)-誰もがみんな老いてゆく



誰もがみんな老いてゆく

 単行本出版当時、著者の上野千鶴子は57歳、この文庫版がでた時点ですでに60歳、もうそんなに年をとったのか・・・という感慨さえ感じさせる。

 フェミニズムの論客も、「おひとりさま」のひとりとして、自分自身の問題としての「介護問題」は避けてとおれない。

 しかし考えてみれば人間としては当然なことだ。

 介護は一般に、自分や配偶者の親を対象として考えているが、やがて老いてゆく自分自身も介護される側に回ることになる。

 介護するのは無償ではなく、されるのも無償ではない。すべてこの事実から出発しなければならない。

 「少子高齢化」とは、高齢人口が増えるのにかかわらず、少子化の進行で若年人口が減少するという、二つの異なる現象をいっしょくたに表現したものだが、介護の現実においては「少子高齢化問題」の負担がとくに集中するのが長女である、という指摘が本書にあった。ジェンダー論を踏まえたこの事実はきわめて重い。

 とくに、「おひとりさま」にとっては、男女を問わず、あらかじめ十分に考えて、しかもキャリアの中断や、金銭面も含めた準備をしておかねばならない、きわめつきに重いテーマなのだ。

 介護する側、される側の双方について介護の経済的、社会的側面を考察し、よりよき実践のための理論を構築する著者の試みは大いに共感できる。

 実践の場へのフィールドワークをつうじた考察はたいへん読みやすい言葉で語られており、読者ひとりひとりの問題として考えるためのよき手引きになる。本人も単行本出版当時は、「福祉業界の新参者」 と自己紹介していたそうだ。大所高所からの論説ではない。

 もし上野千鶴子へが好きでないにしても、そこは片目をつむって本書を手にとってみるべきだろう。

 老いが視野に入ってきた人にとっては、決して他人事ではない内容が書かれている。


■bk1掲載:「誰もがみんな老いてゆく」(2009年7月10日掲載)





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